インタビュー企画第二弾は、手塚治虫作品との※『コラボリューション(仮)』作品を手掛けられた吉崎観音先生と手塚プロダクションの新見さん!
吉崎先生といえば、ケロロ軍曹が余りに有名ですが、7人のナナなどでキャラクターデザインをされるなど、美少女キャラをも得意とされています。今回コラボ制作した作品は「ふしぎなメルモ」のメルモちゃん!このコラボメルモは、来年フィギュアとして商品化され販売予定です!そんな吉崎さんと新見さん両名に、テーマ作家との『コラボリューション(仮)』について語っていただきました!
手塚先生といえば、日本における美少女体系の頂点にあられる方でもあります。ものすごく興味を引かれるお話だったので、お引き受けするかどうかの判断の前に、気がついたら描いちゃったんですよ。それを手塚プロさんに送ったところ、もうこのまま進行しちゃおう!という流れになってしまいまして(笑)。
一番女の子キャラとしての濃縮率が高いのがメルモかなと。
フィギュア化に際しては、僕が気にするところではないのですが手塚先生ラインと自分のライン、一番「これだ!」と思ってもらえるバランス配分はどこなのかな?というところです。
それはもう、自分なんかがやっていいのかと何度も思いましたが、そうやって過去の偉大なものが関わりを避けられて、アンタッチャブルになって、再評価のチャンスすらも得られない、実際そういうモノがたくさんあります。
もし手塚先生が生きておられたら、怒られるような、ひょっとしたら喜んでもらえるような、そんな仕事がしたいと思いました。
先生に「君のアレみたけどさ、ぜんぜんダメだね!」って言われたかったなと思います。
手塚先生のファンの方が許して下さるのであれば、望まれるものをやりたいです。もし望まれないのなら、やめるつもりです。
実は、漫画のケロロは「パロディ」ということをほとんど意識していないんです。人からいわれて、ああそうなのかという感じで、「ここにこんなのがこう来る」という自分が面白いと思ったものの一部の、解りやすいキーワードがピックアップされているのかなと思います。ひとつのキャラクターを様々なアーティストが描き繋いでいくアメリカンコミック形式はパロディなのか、手塚先生のように作品をまたいでキャラクターが登場するとか、自社が持つタイトルの伝統を続けていくのはパロディなのか、とか、ひとくくりにはできないものだと思います。極意ではないですが、それらをできるだけ正しく認識しておくことかなと思います。「これはパクリだからバレたら怒られるぞ!」とか(笑)。そんな風にいうと誤解されるかもしれませんが、自分がそうやって描いたものにおいて「これはパロディですから」と言い逃れるつもりはないという覚悟です。
「手塚先生はみているよ」ということでしょうか(笑)。
クリエイターはふたつあると思います。
自分を高めたいクリエイターと、見る人を高めたいクリエイター。
前者はアスリートのようなものです。
後者は道路工事のようなものです。
自分はどちらなのか早めに自覚しておくと覚悟がしやすいです。技術を身につけるのは当然の事で、裏技や近道は存在しないと肝に銘じてがんばってほしいです。ただ、山のような失敗や試行錯誤は、まったく無駄にはなりませんよ。
以上、お忙しい中インタビューに応じてくださった吉崎先生、有難うございました!
吉崎 観音(よしざき みね、漫画家)
『ケロロ軍曹』の作者。
1989年、小学館新人コミック大賞で佳作を受賞し、漫画家としてデビュー。他に『アーケードゲーマーふぶき』の原作、『七人のナナ』のキャラクターデザイナーとして広く知られている。アニメやコンピュータゲームに造詣が深く、これらのメディアでキャラクターデザインの仕事を手掛けることも多い。
『ケロロ軍曹』で第50回(平成16年度)小学館漫画賞児童向け部門を受賞。
吉崎先生 Official Site 『MNET.』
(C)吉崎観音・角川書店