手塚治虫の一生

ジャングル大帝


 ジャングル大帝レオは、アフリカのジャングルの「白ライオンのレオ」を中心に繰り広げられる一家三代とムーンライトストーンを巡って争奪戦を演じるケモノたちを描く大河ドラマです。特にこれは手塚の名を高めた作品として有名で、実際にディズニーによって作られた「ライオンキング」がほとんど剽窃だったことによって物議をかもしたという逸話も残されています。

 実際にこの作品は、昭和29年に「漫画少年」誌上で公開された際には完結していた『ジャングル大帝』だったのですが、単行本では長く未完のままになっていました。これは連載中の昭和26年と昭和27年に出された学童社の単行本は勿論のこと、昭和33年の光文社の手塚治虫漫画全集は4巻までと中途で刊行が中断し、ストーリーの完結までを読む事が出来る単行本は長らく存在しなかったそうです。

 また漫画の公開と同時にテレビアニメの放映とも開始され、連載以降13年目にしてようやく単行本として完結しています。しかし残念なことに、アニメ化の際に作画の参考資料として持ち帰っていたスタッフが急逝してしまった為、その際にスタッフの部屋も整理されてしまい、その為前半部分を中心にオリジナルの原稿を紛失してしまっています。つまり、現在見られるものは、かなりの部分を描き直したものだという事だということです。(しかし、手塚治虫は自分の原稿を細部まで覚えていることで有名なので、よりクオリティーアップさせて描いたことは間違いないかと思われます)

  • 『ジャングル大帝』(全2巻)学童社
  • 手塚治虫漫画全集『ジャングル大帝』(全3巻)光文社
  • サンデーコミックス『ジャングル大帝』(全5巻)小学館
  • 手塚治虫全集『ジャングル大帝』(全3巻)小学館
  • 手塚治虫作品集『ジャングル大帝』(全1巻)文民社
  • 手塚治虫漫画全集『ジャングル大帝』(全3巻)講談社
  • 手塚治虫漫画全集『レオちゃん』(全1巻)講談社
  • 手塚治虫初期漫画館『ジャングル大帝』(全2巻)名著刊行会
  • カラーコミックス『ジャングル大帝』(全3巻)小学館
  • ほるぷ版手塚治虫選集『ジャングル大帝』(全2巻)ほるぷ出版
  • 手塚治虫まんが絵本館『ジャングル大帝』(全2巻)小学館
  • ノーラコミックスデラックス『ジャングル大帝』(全2巻)学研
  • 『ジャングル大帝』(全2巻)小学館
  • 小学館文庫『ジャングル大帝』(全2巻)小学館
  • サンデー・コミックス『ジャングル大帝レオ』(全2巻)秋田書店
  • 秋田文庫『ジャングル大帝レオ』(全2巻)秋田書店
  • 小学館ぴっかぴかコミックス『ジャングル大帝レオ』(全2巻)小学館
  • 集英社ホームリミックス/ShR『ジャングル大帝』(全1巻)ホーム社発行/集英社発売

漫画描こう!

テレビアニメ第1作(昭和40年)

 テレビアニメに関してはフジテレビ系列で昭和40年(昭和40年)10月6日-昭和41年(昭和41年)9月28日まで全52話を放送し、これは日本国産初のカラーテレビアニメシリーズとなりました。(『ドルフィン王子』が先に放映されていたものの、これは三話しか無かったため、話題にならなかった上、明確なシリーズと呼んでいいかどうかは疑問だとされています)

キャスト

  • レオ:太田淑子
  • ライヤ:松尾佳子
  • パンジャ:小池朝雄
  • トミー:明石一
  • ココ:田村錦人
  • マンディ:勝田久
  • トット:加藤精三
  • ディック:熊倉一雄
  • ボウ:川久保潔
  • ケン一:関根信昭
  • マリー:山本嘉子
  • ヒゲオヤジ:千葉順二
  • :緑川稔

スタッフ

  • 脚本:辻真先、雪室俊一、石郷岡豪、豊田有恒、安東穂夫(石郷岡豪のペンネーム)、五味明
  • 演出:永島慎二、林重行(りんたろう)、北野英明、勝井千賀雄、平田敏夫、正延宏三、瀬山義文、山本暎一、ほか
  • 作画監督:勝井千賀雄
  • 技術:清水達正
  • 美術:伊藤信治
  • 音響:田代敦巳
  • 音楽:富田勲(現・冨田勲)
  • 指揮:森田吾一
  • 録音・効果:岩田廣一
  • 編集:古川雅士
  • 現像:東洋現像所
  • 資料制作:野崎欣宏
  • チーフディレクター:林重行
  • プロデューサー:山本暎一
  • 制作担当:もり・まさき
  • 制作:虫プロダクション、山本暎一

主題歌

OP:『ジャングル大帝のテーマ』

作詞:石郷岡豪/作曲:冨田勲/歌:平野忠彦(東京藝術大学名誉教授)

コロムビア版を歌う「三浦弘」は平野忠彦の変名です(=当時は藤原歌劇団所属の俳優で契約関係上)。

ED:『レオのうた』

作詞:辻真先/作曲:冨田勲/歌:弘田三枝子

サブタイトル

  • 行けパンジャの子
  • 砂漠の風
  • 動物学校
  • 猛牛サムソン
  • まぶたの大陸
  • 飢えたサバンナ
  • ドンガの決闘
  • きちがい雲(バッタの襲撃)
  • 翼のある王者
  • ふたつの心
  • コンガ狩猟区・前篇
  • コンガ狩猟区・後篇
  • 密林の大合唱
  • アンドロクレス物語
  • 卵・卵・卵
  • 燃える河
  • 不気味な青蛇
  • ベラと勲章
  • 開かずの小屋
  • レストラン騒動
  • 帰ってきたサンディ
  • バーシィとっつぁん
  • 大怪虫
  • 森のマミー
  • 子象ジャンボ
  • 平和の肉
  • 悲しいカメレオン
  • 山猫ミュー
  • 食獣花アラウネ
  • 追跡旅行
  • 死人洞の謎
  • 最后の密猟者
  • 牙なしヒューク事件
  • 黒豹トットの逆襲・前篇
  • 黒豹トットの逆襲・後篇
  • マスク谷の怪物
  • ほえる魔像
  • 火山湖島
  • 狂気の季節(大暴走の季節)
  • 草原の暴れん坊
  • さすらいの死神
  • わんぱく作戦
  • 怒りのチミセット
  • 虹の谷
  • まぼろしの山
  • 町から来たジェーン
  • まだらグモ
  • 赤い牙
  • 朝日をまねく木
  • 冒険家オットー
  • ナイルの大神殿
  • 人喰いライオン

おすすめ手塚作品

受賞歴

  • 厚生省中央児童文化財部会年間優秀テレビ映画第1位
  • フジテレビ編成局長賞
  • 厚生大臣児童福祉文化賞
  • 第4回テレビ記者会賞特別賞受賞

 スポンサーは三洋電機が「サンヨーカラーテレビ劇場」と銘打って一社提供を行い、自社製品であるカラーテレビ購買需要を喚起するソフトとして活用しました。テレビアニメ黎明期であるため俗悪番組のそしりを避けるべく、『鉄腕アトム』と同じく、手塚漫画の中では「よい子」の代表格である作品が選ばれたそうで、実際にレオの理想主義は教育者の支持を得て、日本PTA全国協議会、教育者懇談会の推薦番組に、番組向上委員会の青少年向け推奨テレビ番組にも選定されています。(後に焚書事件へと繋がるものの)また昭和41年第4回テレビ記者会賞特別賞、昭和41年厚生省中央児童文化財部会年間優秀テレビ映画第1位、昭和41年厚生大臣児童福祉文化賞を受賞しています。

手塚治虫の一生

不朽の名作//